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積算部
課長

2000年入社/M.S.

正確な積算とわかりやすい設計図で、工務部とお客様をつなぐ

― 普段は見えない建物の内部を可視化する

建物に電気を通す…と一言でいっても、そこには実に緻密な設計図が必要です。建物内部の配線やコンセントの数、電球やスイッチの位置などを考慮した設計図をひき、そのために必要な予算を算出するのが積算の仕事。他社の設計図をもとに予算を出す積算業務と、自分でいちから設計図をつくる仕事、両方ありますが、やっぱり楽しいのは設計図から自分が担当する案件です。

設計事務所やマンションオーナーの方と打合せすることが多いのですが、「ここに間接照明を置きたい」「コンセントはここに」など、建物のデザイン性や利便性を高めるこだわりはいくつもあります。お客様の希望はもちろん大切ですが、時には配線の関係で実現できないことも…そんな時は設計図を見せながら丁寧に説明し、代替案を提案するようにしています。普段は見えない壁の中だからこそ、きちんと設計図で可視化して、なぜここに配線が必要なのかを説明することは、お客様の満足感を高めるためにも重要です。

― 複雑な間取りやタワマンは難易度高め

当社はマンションの電気工事を主に行っていますが、規模やつくりは、物件によって異なります。大規模なものなら、積算業務だけでも1~2日、設計から行うと1か月がかりの仕事になることも。逆に、小規模な場合は積算3時間、設計1~2週間で完了するものもあり、本当に1つとして同じものはありません。

たとえば同じ建物でもフロアごとに2LDKと3LDKの部屋がある分譲マンションなど、間取りパターンが多い物件は、そのぶん設計図も複雑になります。またタワーマンションも独自の免震構造を取り入れているため、配線を通すルートに通常よりゆとりを持たせるなど、さまざまな規制があります。経験や知識が求められる仕事ですが、難易度の高い設計図を完成させたときは、大きな達成感を味わえます。

― 工務部は、お互いに助け合うパートナー

実際に工事が決まると、私が提出した設計図をもとに、工務部が図面をひきます。こちらは、設計図よりさらに細かく配線ルートなどを書き込んだ施工図。設計の段階でミスがないように細かく打合せしていますが、時にはここで設計の不備が見つかることもあります。たとえば病院などは特殊な医療機器に合わせて電源の形が違っていたり、ベッドごとにナースコールがあったりと、配慮すべきところが多数。工務のベテランが設計図のミスに気づき、施工図でそれを直してくれたこともありました。

反対に、工事後の検査など現場に多数の人員が必要なときは、私も応援に行きますし、工務部が忙しいときには、施工図を手伝うこともあります。現在は、年間150~200件ほどの積算業務を担当していますが、工務と連携しながら、すべての案件がスムーズに進むよう取り組んでいます。